カナダに来て1年2ヶ月程、初めて病院に行ってきました。
野菜を切っていたある日、「あっ」という間もなく包丁の下に小指が。
恐る恐る包丁を小指から離すと、血が大量に湧き出てきました。
爪の上部と皮膚をざっくりと切ってしまったらしく、溢れ出てくる血で患部の状況がどうなっているのかわかりません。ここまで深く切ったのは人生で初のような気がします。
取り敢えずガーゼを詰めて絆創膏を貼り、緊急で病院に行くこともなく自然の治癒力を信じよう〜と取り替えながら4日後。
全然治ってない!
傷口は開いたままだし、指先は黒ずんでるし、切られた爪付近の皮膚は白くなってるし、細菌感染、指切断、破傷風等恐ろしい言葉が頭の中をぐるぐるし、重い腰をあげ病院に行くことを決めました。
カナダではファミリードクター(かかりつけ医)制度があるのですが、ファミリードクター探しはしていなかったこともあり、近所のウォークインクリニック(予約なしで誰でも診てくれる診療所)に行くことにしました。
受付でマニトバヘルスカード(保険証)を見せ、待つこと5分程。
診察室に入りお医者さんが来るのを待ちます。
黒人の女性の医師が入ってきました。
傷口を見せたところ、「tetanusのワクチンは打ったことがあるか」と聞かれます。
tetanus? tetanusってなんだ?と調べた所、破傷風のことでした。
わからない、多分打ってないと思う、と答えた所、「じゃあ今打ちましょう」と、さっと注射器を出してきて、上腕に突き立てるようにしてサクッと刺されます。あまりの躊躇いのなさに、おおっ…となります。その間1分程。
絆創膏を渡され、「縫わなかったから治るのに時間はかかります」と言われ、診察は終わりました。
医療費が無料のため、そのままクリニックを後にします。医療費が無料というのは頭では理解していても、実際に体験してみると本当に無料なんだな、と不思議な気持ちになりました。(医療費が無料になるマニトバヘルスカード取得の方法はこちらを参照。)
予約なしで、診察もほとんど待つことなく終わり、案ずるより産むが易しの初カナダ病院訪問でした。