永住権がとれなかったその後の人生

このブログを最後に更新してから2年も経っていました。

ブログでは直接書かかなかったのですが、私がマニトバに移住したのは永住権が目的でした。その頃はまだ6ヶ月働いて雇用主からのオファーがもらえれば永住権が取得できる、と今よりも要件がゆるかったため、多くの人が永住権目的でウィニペグを目指した時期だったのではないかと思います。

結果として、私は永住権が得られませんでした。

カナダに渡った人の中で永住権が得られず日本への帰国を余儀なくされる人も一定数いるかと思うのですが、私の体験が少しでも参考になればと思いこの記事を書いています。

日本に帰国する前

私はカナダのカレッジを卒業したため、ポスグラを取得して、永住権獲得を目指すこともできたのですが、その選択肢はとりませんでした。

理由は2つあって、1つはパートナーがカナダの環境に耐えられず日本に帰国してしまったこと、2つ目はカナダで生活を築いていくガッツがなくなってしまったためです。

その当時私は30歳で、同い年の日本にいる友人は子供がいたり、キャリアを重ねていたりするのに、自分はずっと階段の踊り場で足踏みをしているような感覚がありました。日本にいた時は、日本の閉塞感が嫌でカナダに来たにも関わらず、いつの間にか、このままどこにもいけないのではないかという閉塞感がうまれていました。

在学中に就職活動をしたところ、あっさりと希望の職種で就職が決まったため、日本に帰国することに決めました。

日本に帰国後

私が日本で嫌だったこととしては、多様性を認めない雰囲気や、女性差別的な職場、長時間労働、などがありました。日本に帰国の際はこれらが原因で日本が嫌になってしまわないかという心配がありました。

結果的に心配は杞憂に終わりました。

就職した先が、ダイバーシティに積極的に取り組んでいるため、社内を歩いていてもいろんな国の言葉が聞こえてきて、カナダに住んでいた頃と変わらない多様性のある環境でした。

また、女性の多い職場なため、女性のマネージャーも多く、女性だからといった差別もまったく感じませんでした。

長時間労働も、働き方改革が進んでおり、残業時間削減の推進などが社内全体で行われていました。

私の場合、カナダにそのまま残るよりも日本に帰国したことが結果的に良かったと感じています。正直にいって、今のような恵まれた環境や待遇で働くことは、自分の能力的にカナダでは非常に難しかったのではないかと思います。

カナダではハンデだった英語力でも日本では評価されて、就職に有利に働いたりもします。

カナダに行く前は、結局私自身の人生が行き詰まっていて、その行き詰まりを打開するための拠り所に永住権取得という目標があてはまったのかなあと思います。それはつまり、永住権をとったところで解消されるわけではなく、私自身が英語力を身につけるであったり、学校に通い直して新しい知識を身につけることでしか打開できるものではなかったのだなあと。

日本への帰国を余儀なくされて、落ち込んでいる方がいたら、日本での生活もそれほど悪くなかったよということを伝えたいです。

終わり